「A-10奪還チーム 出動せよ」を読んだから感想書く

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久々に銃をぶっ放すのがメインではない小説を読んだ。

今回は「A-10奪還チーム 出動せよ」(著:スティーヴン・L・トンプスン)という、カーチェイスの小説の感想を書く。

普段は銃撃戦しかしてないようなものしか読まないので、カーチェイスがメインの小説はそれだけで新鮮で面白かった。

さて、その内容は「冷戦下、東ドイツ領内に墜落したA-10に搭載されていた秘密装置とパイロットを救出するために軍事情報部の奪還チームが出動し、それを阻止しようとする東ドイツ人民警察とソ連軍の追跡を振り切ろうと熾烈なカーチェイスを繰り広げる」といった感じだ。

 

上でも書いた通り、本書はカーチェイスの小説だ。

本編とも言うべき内容は、A-10と呼ばれる米軍機が墜落してから始まる。

A-10が墜落する直前のソ連機とA-10のドッグファイトシーンもなかなか迫力のあるシーンで面白かったのだけど、そこはとりあえず置いておこう。

今回はカーチェイスについて書きたい。

 

で、A-10が墜落してその直後から、主人公マックス・モスらのチームに救出の命令が下り、物語が大きく動き出す。

そこからがもう凄まじくて、最初は追手のベンツやBMWを主人公のフォードが超絶的な技巧で振り切る。

俺が一番引き込まれたのは、背後にぴったりついたマシンをスリップ・ストリームを利用してクラッシュさせる技術だ。

銃を持って背後に迫る敵を、銃を使わずに運転技術だけで蹴散らす物凄いシーンだった。

俺は自動車の運転技術のことを全く知らないけど、これは凄いと思わずにはいられなかった。

1発の弾も使わずに、運転技術だけで自動車1台をお釈迦にした。

これはすげえ。

 

そしてその後もカーチェイスは続き、遂にソ連軍の攻撃ヘリと対峙する。

物語終盤、今までの戦いで各所に不調をきたしたフォードを駆り、上空から迫るヘリから逃げるシーンは圧巻だ。

こんなの、一体だれが逃げ切れるのだろうか。

しかし、そんなまさに絶体絶命とも言える状況の中、マックスはその機転と技術で敵の追跡を掻い潜る。

傷ついた主人公と強大な敵、これぞ冒険小説の醍醐味よ、と思わずにはいられなかったシーンだ。

 

とまあこんな感じで、一度カーチェイスが始まればそのまま物凄い勢いで失速することなく物語は最後まで進んでいく。

なかなか迫力のある1冊だった。

読んでいて思ったのだけど、これはぜひ映像でも見たいと思えるような内容だ。

映画化したら間違いなく面白いだろうな、と思うのだけど、映画化されていないのが残念でならない。

というのはさておき、本書が面白かったということに違いはない。

文字だけでもその面白さは充分に伝わってきた。

読んで良かったと思える1冊だ。