自転車のカゴに虫がおったんだが

こんな嫌な汗かいたのは久しぶりだ。

 

今日、毎週恒例のスーパーへの食品買い出しに向かっていたら、気づいてしまった。

自転車のカゴに虫がへばりついとる。

全長3-4cmくらいのちょっとずんぐりむっくりした枯れ葉色の虫だ。

俺は虫に詳しくないから名前は知らないけど、多分、夜に街灯の周りを飛び交ってる類の虫だと思う。

正直言って、キモい。

特に胴体のちょっとぶよぶよしてる感じが無理。

俺は虫が嫌いだ。

 

この虫、一見したところ動かないし死んでいる可能性もあるが(よりにもよって俺の自転車のカゴで死ぬな)、あるいは、もしかしたらただじっとしているだけで一瞬後には飛び上がり、俺の顔に飛び込んでくるかもしれん。

自転車のカゴの手前側、俺の目の前にやつはいる。

くそ、早急に取り除かなければ。

俺は虫が嫌いなので直接触りたくはない。

何か手袋のようなものはないか?

 

さて、もう自宅から300mは離れてしまった。

自宅に戻って役立つものを調達するには少し離れすぎている。

もしかしたら戻っている間に虫は飛び出し、最悪の事態が発生するかもしれない。

手持ちのものを使って何とかしなければいけない。

しかし今持っているのはスマホ、財布、エコバッグ代わりのリュックサック、家の鍵。

こんなときに、菓子パンのビニール袋でもあれば・・・

d-nemuo.hatenablog.com

 

そして交差点の赤信号。

俺は足元に枝のようなものが無いか探した。

枝に引っかけて捨ててやろう。

しかし、枝はなかった。

さて困った。

虫はいまだ動かず。

青信号。

もう虫をなんとかするのはあきらめて、とりあえずスーパーに向かう。

 

進むこと数分。

虫はいまだにカゴから離れる様子を見せない。

もしかして死んでるのか?

だが、これは自転車の振動によるものなのか風によるものなのか、微妙に動いているので判断に迷うところ。

ここで俺の頭に浮かんできたのは「この虫、まさか産卵中では?」という疑問。

最悪だ。

だが、これなら動かないことにも納得がいく。

いよいよもう気が気じゃなくなってきた。

 

そんなこんなで虫のことを気にしながら自転車に乗っていたら、目の前3mほどの距離に電柱が突如として出現。

とっさにハンドルを切って回避する。

危なかった。

くそ、虫め、なぜ離れん。

 

そして少し段差のある場所に差し掛かる。

衝撃で虫が吹き飛ぶかもしれないという一抹の不安を抱えながらも段差に突っ込む。

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飛んだ。

虫が飛んだ。

いや、正確には落ちたと言った方がいいかもしれない。

虫はカゴから落ち、どこかへ行ってしまった。

虫は死んでいた。

あっけない幕引きだった。

 

そして、俺はスーパーへ向かった。